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いろいろな育児書を読み、
「自然(植物・動物)に触れさせる」「NHK Eテレの番組を見せる」など、
ひと通り長男の幼少期に実行してきたが、
長男はほんの少し興味を示すだけで、
本当に目を輝かすのは後にも先にもテレビゲームをするときだけ。
思い出してみれば、
サピックス小学部α123コースの子供たちでも
勉強自体を面白いと思ってやっている子は
ほとんどいなかったと思う。
昆虫を飼っている子なんて皆無で、
ひとつ下のブロックの子の中に1人いるぐらい。
それも実は志望校が慶應だったりして、
保護者が好きになるよう飼っている
と考えられる家庭であることが多かった。
慶應普通部や慶應中等部で生物分野、特に身近な植物・動物関連の出題
が多いことを知った保護者が子供のために飼っているのだろう。
確かに、昆虫を飼育している子供は
昆虫についての知識の問題についてよく解けたと思う。
ただ、生物全般に強くなったかといえば、
そうではなったと思う。
ここで気づくのが、
親が「子供に勉強を面白いと思ってほしい」と考えるのは、
「子供に良い成績をとってほしい」からであることだ。
もっといえば、「良い成績をとって難関学校に入ってほしい」から
と言えるのではないか。
もちろんそう思うことは子供の幸せを考えてのことだから、
悪いことではない。
ただ、潜在意識にはそういう思いがあると分かれば、
親も悩む必要がないと気付けるのではないか。
私のサピックス指導13年の経験からしても
勉強を面白いと思って取り組んでいく子はトップレベルの子でも少ない。
もし、自分の子の学習姿勢や成績に不満があるとしても
それは「勉強を面白いと思えない」ことが理由ではないのである。
6年生の夏からはテレビゲームを封印した苦しい中学受験が終わり、
いわゆる難関校に入学した長男が
目を輝かせてテレビゲームをしている姿を見てこう思う。
周りがいくら何かを面白いと思ってもらおうと画策したとしても、
本人の趣向を変えることは難しいし、
それはやはり本人の特性に従って決まる。
まさにそれが自然だからである。
息子には医者を目指してもらいたいと思い、
幼いころから色々ささやいてきた甲斐があって、
幼稚園のときの七夕の短冊には
「びょういんのせんせいになりたい」
と書いていた長男は小学校の卒業文集に
「僕の夢はたくさんの人が面白いと思うゲームをつくる
ゲームクリエイターになること」
と書いた。
もう将来の目標については本人に委ねるしかないと思い至った。
ただこんなことも書いていた。
「こんなに面白いと思えるゲームを買ってくれた両親にとても感謝している」
中学校入学から1週間が過ぎ、
中学校課程の授業が始まったようだ。
長男は相変わらずテレビゲームをしているときは目を輝かせている。
☺いいね☺
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